もはや関係修復は不可能
- 2018/1/5
- 日高春秋
昨年は芸能人、有名人のスキャンダルが相次いだ。なかでもサスペンス俳優Fとの離婚が成立した女優Mの言動は不可解、気持ち悪さが際立ち、年末の会見はその異様さに芸能レポーターも失笑するしかなかった。
夫婦という関係は、互いを人生の伴侶として役場に婚姻届を提出し、法的にも社会的にも承認される。当事者はもちろん、両家の家族、友人らもうれしく、結婚式、披露宴でともに支え合って生きることを誓う。一般的には多くの夫婦がそうであろう。
逆に、離婚という夫婦の契約解除は手続きが困難な場合が少なくない。二つのものが一つになり、その一つのものを二つに分けるという作業はお金や不動産ならともかく、子どもの体は半分に引き裂く訳にもいかず、話し合いに法律の専門家が入るケースもある。
一般人でも芸能人でも、離婚が成立する前に自ら外に向かって相手を誹謗中傷する人はいないが、Mの夫に対する恨みは凄まじく、自分は完全に正しく、こうなったのもすべては相手のせいであると、ドラマの作家も書かないような恐ろしい言葉を口にしていた。
年末の韓国の慰安婦問題に関する日韓合意の検証結果公表は、合意の不履行、一方的な相手の批判という点がMとよく似ている。非公開の交渉過程まで勝手に暴露したその口で、大統領は「両国が不幸な過去の歴史を乗り越え、真の友人となることを願っている」という。
北朝鮮の核の脅威が迫るなか、外交の常識ではとうてい考えられず、トランプ大統領以上に内向きの常軌を逸した愚行といわざるを得ない。個人の離婚と同じく、こうなっては関係修復は不可能。国際社会の笑い者となり、傷つくのは韓国、日本は黙って放っておけばよい。 (静)