学生書道の最高峰の一つ「第22回全日本高校・大学生書道展」で、紀央館高校3年生の的場由起さんが上位3番目となる優秀賞を受賞した。3カ月間で100枚近く書いて練習してきた作品。「2年前に先輩が受賞し、いつか自分もと思っていたので、とってもうれしいです」と喜んでいる。
書道展には全国の高校と大学から1万397点が応募。大賞51点、展賞337点、優秀賞573点などを選んだ。
的場さんの作品は縦225㌢、横53㌢の用紙に中国初唐の書家欧陽通(おうようとう)の道因法師碑の文字を書いた。全70文字の漢字を楷書で書くが、碑に刻まれた文字のため、はねなどが特徴的。彫られた文字を再現するため、工夫を凝らしながら何度も書いた。
1枚仕上げるのに約2時間かかり、3カ月間、クラブ活動中に書き続けてきた。碑の再現とともに文字のバランスなどにも配慮し、完成した100枚近くの作品の中から自信作を応募した。
受賞に際し「書き込みがまだ足らず、あまり自信がなかったので、受賞に驚きました」と笑顔。「3回目の応募で先輩と同じ賞をとれてうれしいです」と喜んでいる。
県内からは大賞に3点、展賞に11点、優秀賞に18点が選ばれた。入賞作品は27日まで大阪市天王寺区の市立美術館で展示されている。