国に届け地方の実態

 キャリアとは、国家公務員試験の総合職やI種などに合格し、幹部候補生として中央省庁に採用された国家公務員のこと。試験合格者は東京大学、京都大学などエリート大学の卒業生がほとんど。ちなみに年収は30歳で約600万円、40歳の課長クラスで約1000万円。各省庁の事務次官まで上り詰めると、約2400万円あるらしい。
 そんな雲の上の存在のキャリア組3人が、先日由良町で初任行政研修を行った。4泊5日の日程で、町側が受け入れ。地方行政の職務や観光振興などについてみっちり学んだ。最終日には研修を終えての成果発表もあった。取材をしていて感心したのは、3人とも20代だが、大変しっかりとした考え方を持ち、はっきりとものが言えること。そのうちの1人は地方創生に興味があってこの仕事を目指したらしく、今回の研修を通じて「地方の実態は、現場に来なければ分からなかった。分からないことは、現場の意見を聴くことが一番」と話していた。
 偉そうなことを言える立場ではないが、全くその通りだろう。いくら頭がよくても、机に向かって仕事をしているだけでは、地方のリアルな現状や課題は把握しきれない。そうなれば、いい解決策も浮かぶはずがない。
 以前、「和歌山県に高速道路は必要ない」と言った国会議員がいた。現場も知らず、地方創生なんて頭になかったのだろう。やがて政権を奪還された。国を守り発展させるために現場を知らなければ始まらないのは、どんな立場でも同じこと。今回、研修を受けたキャリア組には、地方創生のため大いに頑張ってもらいたい。そして、今後は由良町との縁も大切にしてほしい。   (吉)

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