5月22日、御坊市御坊の市道交差点で交通事故に遭い、車の下にはさまれた女の子を助け出して人命を救助したとして、御坊市消防本部は30日、市内や美浜町に住む32歳から44歳までの男性4人に感謝状を贈った。
感謝状を受けたのは御坊市御坊の自営業上山和男さん(42)、薗の会社員山下耕平さん(32)、御坊の自営業阪本健さん(44)、美浜町田井の郵便局長田端創さん(37)。消防によると、5月22日午後2時50分ごろ、御坊西町郵便局南交差点を東進、左折しようとした軽乗用車に6歳の女の子がひかれ、左前輪とバンパーの間で下敷きの状態になった。
ちょうど車で通りかかった上山さんはすぐに駆け寄り、同乗していた山下さんが119番通報。山下さんがリアルタイムで情報を伝えるなか、現場近くの自宅店舗にいた阪本さん、職場にいた田端さんが騒ぎに気づいて駆けつけ、協力し、車の前部を持ち上げたところで上山さんが女の子を引き出した。
市の消防隊が到着したとき、女の子は救出されており、その後ドクターヘリで搬送。女の子の胸には圧迫された痕があり、4人らの救出活動がなければ命の危険、窒息による後遺症が残った可能性があったという。
感謝状は市消防本部で小畑秀樹消防長が一人一人に贈呈。「別々の日常のなか『助けなければ』というそれぞれの一心が、一つの集合体となって大きく迅速で的確な活動になった。皆さんの行動は人命救助として大きな功績。女の子は退院したと聞いています。本当にありがとうございました」とたたえ、当時は無我夢中だったという4人は「(退院したと聞いて)本当によかった」と笑顔を見せていた。