真妻わさびの水耕栽培 8月から商品化へ

 和高専産官学技術交流会(会長=上西一永大洋化学㈱代表取締役)の総会が26日に御坊市の花ご坊で開かれ、以前から取り組んでいるハイブリッド型水耕栽培で試験栽培していたワサビが順調に生育し、8月から商品化することが報告された。印南町が発祥のワサビの最高品種「真妻わさび」。ハイブリッド型栽培方法は気象条件に左右されず、限られた面積でも効率的に収穫できるなどメリットがあり、今後大きな注目を集めそうだ。
 ハイブリッド型水耕栽培は、大洋化学が中心となって同技術交流会が開発したオリジナルの栽培技術。銀イオン水とLED照明で野菜を育てる方法で二段式、三段式の棚栽培が可能。例えば空き店舗、会社や自宅の空き部屋など少ないスペースでも効率よく栽培・収穫でき、天候等にも左右されないなど大きなメリットがある。栽培キットは1台約20万円で商品化しており、すでに販売実績もある。
 同交流会では3年前から水耕栽培による試験をスタート。これまでレタス、バジルなどさまざまな野菜の栽培に成功してきた。今度は地元特産であり市場での付加価値も高い真妻わざびの育成に挑戦しようと、昨年2月から大洋化学敷地内にある実験用コンテナの中で栽培開始。同社経営企画グループの大川葵さんが中心となって、水道水と銀イオン水での生育状況の比較、辛味成分分析などデータを蓄積しながら試験栽培を行い、1年2カ月ほどで出荷できる大きさの約10㌢にまで成長させるなど栽培を成功させた。8月にも商品化することにしており、総会で取り組みを説明した大川さんは「普通使われる地下茎だけでなく、葉や茎は有田川町の食堂にワサビ寿司用として販売する予定。今後は加工食品の開発や品種の拡大、ワサビダイコンの栽培試験などにも取り組んでいきたい」と意欲を見せた。
 ワサビ栽培は気温、水温、日射量などに大きく影響されるほか、鳥獣被害、水害などもあり生産は簡単ではないが、今回水耕栽培が成功したことで、地域ブランドの安定生産につながると期待されている。同交流会では真妻わさびに加え、水耕栽培キットの販売に力を入れることにしており、10月に幕張メッセで開催される次世代農業エキスポに出展する。
 総会では本年度事業計画など承認した。

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