危機対応力を高めよう

 美浜町和田のJA紀州美浜支店(堂岡達司支店長)で先日、御坊署と合同の強盗訓練が行われた。一部の職員にしか事前告知をしないブラインド方式での実施。もちろん報道にも非公開で、終了後の講評を交えた再現を取材した。内容は犯人の男女が人質を取り、現金を奪って逃走するという想定。犯人役の女性署員が閉店間際の支店に入り、カウンターの外に誘い出した人質役の職員を羽交い絞めにすると同時に、男の犯人役が押し入り刃物を取り出すと、かばんを窓口に向かって差し出し「金を出せ」と迫った。
 事前に告知して行う訓練とは違い、現場は緊迫感たっぷりだったのだろう。泣き出してしまう女性職員がいたほどだ。一方、犯人から見えない位置や別の階にいた男性職員は異変に気づいて実際に110番。警察も想定外の機転を利かせた行動だったと思う。生活安全刑事課の森山浩志課長は「もしものときは今回と同じように頭が真っ白になると思いますが、そのなかでどう身を守るかあらためて話し合っておいてください」と講評。確かに防犯に限らず万が一のとき、どれだけ冷静に対応できるだろうと考えさせられた。
 防犯や防災といった訓練のほとんどは事前告知での実施。どうしても「これは訓練」と気の緩みが出てしまうのは仕方がないと思うが、せっかくの機会を台無しにしてしまう必要はない。想像力を働かせながら本番のように実践し、少しでも冷静に対応する力を鍛えることが大切。津波避難で言えば地震が起きるたび、持ち物や経路のシミュレーションはできないか。事件事故のニュースも同じ。自分のことに置き換えたりし、対応力を高めておくに越したことはない。(笑)

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