ことし1月、御坊市内の幼稚園と小中学校(大成中含む)で発生した集団食中毒の際、県から営業停止命令を受けた給食調理委託業者の「シダックス大新東ヒューマンサービス」(東京都)が、命令取り消しを求め地裁に提訴した。県は争う方針。
集団食中毒は1月26日、シダックスが委託を受けている給食センターで調理された給食を食べた生徒ら800人以上が、下痢や嘔吐を訴えた。これを受け県はシダックスに対し28日から14日間の営業停止命令を出した。
その後、東京でも同様の食中毒が発生し、ウイルス発生源が大阪市で加工された「刻みのり」と判明。御坊でも「磯和え」に同じ刻みのりが使われていたことから原因の可能性が高くなったが、現物がないため調査できず、県は「特定不可能」と断定した。
シダックスでは、ウイルス発生源が刻みのりであることは争う余地がないとし「過失がなく停止命令は違法」と主張。また22自治体の給食事業の入札について参加資格の停止や指名停止を受けていることについても、地位の回復を訴えている。
刻みのりなど、仕入れは御坊市教委で行っているという。