紀州梅の会(会長=真砂充敏市長)は「梅の日」の6日、県内外で多彩なPRイベントを展開した。
京都の下鴨・上賀茂の両神社に青梅10㌔ずつを献上。約50人が時代衣装をまとって行列をつくり、平安時代に梅を奉納した様子を再現した。このあと神前に青梅を供え、産地の発展を祈願した。同会梅干部会の濱田洋部長は「京都で梅を奉納することがこの時期の風物詩として受け入れられることに感謝したい。梅に感謝し、梅のある暮らしを広げていきたい」と話した。
東京の大田市場では「和歌山の梅フェア」を開催。旬の青梅のほか、梅製品などを展示してPR。梅干し、梅ジュース、梅ジャムの試食や試飲も行われた。真砂会長は「梅の機能性が科学的に解明され、熱中症予防や夏ばて防止、疲労回復などに効果がある」と旬を迎えている本場の青梅の消費促進をアピール。JA紀南の本田勉組合長も「熟した梅をジュースにすると、芳醇な香りでおいしく仕上がる」とPRした。世界遺産の熊野古道の旅姿をイメージした平安衣装を着た梅娘らも梅の良さをアピールした。
このほか、田辺市本宮町の本宮大社でも記念式典を実施。九鬼家隆宮司が南高梅をたるに入れ、塩とお神酒で漬け込む神事が行われた。梅の日は平成18年に制定され、ことしで12回目となる。毎年、全国に記念日を普及させ、梅の消費拡大につなげようとPRを展開している。