行政や住民と協力・連携しながら地域の活性化に取り組む「みなべ町地域おこし協力隊」が決まり、1日に和歌山生まれで千葉育ちの青木友宏さん(26)に辞令が交付された。同隊は、清川地区を中心に自然・文化・地域資源などを活用した取り組みを進め、地域振興につなげるのが役目。青木さんは「住民と楽しく交流しながら、この地域にある里山の魅力を発信していきたい」と抱負を語った
都市地域から過疎地域などに住民票を移動し、地方公共団体が協力隊として委嘱する国の「地域おこし協力隊」制度を活用した事業。
青木さんは父親がかつらぎ町、母親が紀の川市出身で生まれは県内だが、父親の仕事の都合で幼い頃に千葉県に移り住んだという。その後、大阪府立大学生命環境科学部に進学し、京都大学大学院で環境マネジメントを専攻し、農村振興や地域づくりについて学習した。1年半にわたってアメリカで農業や酪農などを学んだ経験もある。世界農業遺産の認定に関係した大学教授と関わりがあったことから清川地区と交流する機会ができ、「農村振興などいままで学んできたことを生かしたい」と応募したという。
交付式は役場町長室で行われ、辞令を受け取ったあと小谷芳正町長と歓談。「みなべ町には梅以外にも魅力的で面白い要素がたくさんある。趣味でミツバチを飼っている人もいるのにびっくりした。自分もぜひミツバチを飼ってみたい。住民と幅広く交流しながら、いろんな魅力を発信していきたい」などと話した。小谷町長は「他からの風を吹き込んでもらい、住民がいままで気づかなかった魅力的な部分を認識してもらえるように頑張ってほしい」と期待していた。
非常勤職員として採用。任期は6月から来年5月31日までの1年、最長3年まで延長することができる。