御坊市の社会福祉法人博愛会(小林隆弘理事長)が塩屋町北塩屋地内に建設していた小規模多機能型居宅介護施設「日高博愛園しおや」が完成し、6月7日午前10時から現地で竣工式を行うことが決まった。高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自立した生活を送れるようサポートする拠点。住民、行政、医療が連携し、通いや訪問などを組み合わせて切れ目のない在宅支援を行っていく。
住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるまちづくりへ向けて御坊市は、市内6地区に小規模多機能型など地域密着型サービス事業所の設置を目指している。すでに民間企業が事業を行っている藤田地区を除く5地区への進出企業を公募し、博愛会が塩屋地区への施設新設に手を挙げた。市内では2カ所目の小規模多機能型居宅介護施設となる。
完成した「日高博愛園しおや」は、中山団地西側の高台に建設。鉄骨造り2階建てで、延べ床面積804・24平方㍍。登録定員29人で、うち通いサービスは18人、宿泊サービスは9人が定員となっている。年中無休。総事業費は約3億円で、うち国から3200万円の補助を受けた。設計は城本建築設計事務所(和歌山市)、施工は㈱淺川組(和歌山市)。
利用者が自立した生活を送ることができるよう、通いを中心として短期間の宿泊や利用者宅への訪問を組み合わせて、家庭的な環境と地域住民との交流のもとで生活支援や機能訓練を行う施設。博愛会では、「介護が必要になっても、住み慣れた『なじみ』の地域、『なじみ』の人たちと暮らし続けるという一人一人の願いを実現するため、利用者や家族、地域住民、行政、医療と連携し、通い、訪問、宿泊などのサービスを組み合わせて切れ目のない在宅支援を行っていく」と話している。