言葉で信頼失う政治家

 東日本大震災について「まだ東北で、あっちの方だったからよかった。首都圏に近かったりすると、莫大な、甚大な被害になった」と述べた今村雅弘復興相が、不適切発言の責任を取って辞任した。この前大臣、少し前にも東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者の帰還について「自己責任」との認識を示し、謝罪、撤回したばかり。「政治家の失言は本音」という見方があると聞くが、この連続の失言ではそう思われても仕方がない。
 今村氏の所属する二階派では、最高顧問を務める伊吹文明元衆院議長が失言を避けるために留意すべき6つの「た」を所属議員に話したとの報道もあった。①立場をわきまえること②正しいと思っていることを話すとき③多人数の場で話すとき④旅先で話すとき⑤他人の批判をするとき⑥例え話をするとき||で、①~⑥の頭文字が「た」。普通のサラリーマンですら当たり前に気をつけているような内容ともいえ、国政を担う人たちにわざわざ注意しなければならないなんて恥ずかしい限りだ。
 多人数の場で、旅先で、例え話をしても、小泉進次郎衆院議員のようにがっちりと人の心をひき付ける、つかむ政治家もいる。ニュースサイトの寄稿では小泉議員の場合、「ブリッジング技法」というテクニックで、特産品や名所などのご当地ネタを用いて出向いた先でその土地の人々と自分との間に橋を架け、「身近な人」と印象付けていると専門家から評価されていた。言葉で信頼を失う人がいれば、信頼を得る人もいる。特に政治家の言葉は聴衆に明るい未来、希望、勇気、やる気、夢などさまざまなものを与える最強の武器であり、使いこなせず自爆しているようなら大臣辞任はやむを得ない。 (賀)

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