みなべ町埴田、鹿島神社の明神祭が3日に行われた。江戸時代の津波被害を最小限に抑えてくれた鹿島に感謝し、毎年開催。ことしも関係者らが南部湾に浮かぶ鹿島に渡り、神事が営まれた。
言い伝えによると、鹿島に鎮座する大明神が江戸時代の1707年の宝永の大地震と1855年の安政の大地震で発生した大津波を2つに分けて被害を抑えたという。神事は亀井隆行権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上するなどで感謝の気持ちをささげ、巫女の尾﨑葉也瑠さん(17)、中川七海さん(17)、尾﨑美友さん(15)、中川未空さん(14)、山本恵未さん(14)の5人が華やかに豊栄の舞を奉納した。小谷町長は「安心・安全のまちづくりを進めることが津波から守ってくれた鹿島へのお礼につながる」、葛城知則総代長も「津波から救ってくれた鹿島の言われを後世に伝えていかなければならない」とあいさつした。神社周辺では露店が並び、家族連れらでにぎわった。