助かる方法を判断する力

 熊本地震の「本震」が発生してから16日で丸1年が経過した。2日前の14日と立て続けに震度7の揺れが起こったことは大きな衝撃で、誰も予想できなかったことだろう。しかも2度目の地震が余震ではなく本震だったというのにも驚いた。日本はわずか20年余りの間で阪神大震災、東日本大震災と未曾有の震災を経験し、想定外はもはやないと感じていたが、震度7の続発に自然災害は人の想像を常に超えるとつくづく思い知らされた。車での避難生活でエコノミークラス症候群による災害関連死が相次いだことも大きく取り上げられ、課題と教訓を残した。
 震災で家族を失った方々の思いがひしひしと伝わる大手新聞の記事に触れるたび、胸が締め付けられる。突然の激しい揺れになすすべなく尊い命を失った無念さ、残された家族の辛さや悔しさは我々が想像できるものではないが、時間は止まったままという遺族の思いに、子どもを持つ親として気持ちは分かるような気がする。あらためて、自分の命を、家族の命をどう守るのか、自分でどう生きぬくのか、考えさせられる節目の日である。
 同じ日の新聞には、緊迫する世界情勢が伝えられている。命を守るということがますます重みを増しているように感じる。万が一の有事の際、爆発が起こったら頑丈な建物への避難や、テーブルなどの下に身を隠すことが対策という。簡単ではないが、少しでも危険度が下がる行動を自分で判断し、取らなければならない。有事であっても防災であっても、助かる確率が少しでも高い方法を判断する力が必要ということだろう。普段から正しい情報を見極め、また情報に敏感になることを習慣づけたい。  (片)

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