シカの夜間狩猟 県全体で54頭

 県は12日、平成28年度のニホンジカ夜間銃猟の結果を公表した。捕獲数は県内6地区で合わせて54頭で、前年度に比べ9倍の大幅増。日高地方で初の実施となった原谷地区では、10頭を仕留めて上々の成果を上げており、農林業への被害が深刻化するシカの生息数減少へ貢献した。   
 シカの適正管理を行おうと、県は27年度に田辺市中辺路、すさみ、古座川の3町で全国初の夜間銃猟を実施。安全講習を受けて技術試験に合格したハンターを起用するなど、徹底した安全確保にも努めた。しかし、射撃ポイントの設定など試行錯誤の段階で、シーズン中の捕獲数は6頭にとどまっていた。
 2年目となる28年度は、ことし2月14日から3月24日までの間、県内6地区でそれぞれ5回の夜間銃猟を行った。原谷と龍神村北東以外の結果は、古座川町池野山15頭、田辺市本宮町三越10頭、同市中辺路町水上2頭、紀美野町旧美里2頭。前年度は、地区ごとにシカ用の餌場を1カ所に設けてシカが現れるのを待って発砲したが、28年度は、複数の餌場を設けて車両で巡回する方法を取ったことから、シカとの遭遇回数が増えて捕獲数アップにつながった。日没から午後8時ごろまでだった実施時間を、午後10時ごろまで延長したことも奏功した。日高町産業建設課によると、安全性に配慮でき、銃声による苦情もなかったとしており、「特産の黒竹など農林産物に被害が出ているため、県から29年度も夜間銃猟の話があれば、より一層捕獲できる工夫をしながら協力していきたい」と話している。
 県内のシカの生息数は5万4000頭と推定されており、適正な生息数を維持するために、県は鉄砲やおりなどさまざまな手段を使って年間1万7000頭の捕獲を目標に掲げている。捕獲実績は、27年度が1万3846頭で、目標には大きく届いていない。今後、夜間銃猟の方法がより一層確立されていけば、捕獲実績の上乗せができると期待されている。

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