日高病院事務組合 29年度当初予算が初の赤字計上

 御坊市五ヶ町病院経営事務組合議会が2日に日高病院で開かれ、29年度病院事業会計予算が、収益に対して支出が約2億8000万円上回る初めての赤字予算が計上された。MRIの更新など必要な設備投資負担の増大が大きな要因の一つ。赤字予算であっても診療等にすぐに影響がでるわけではないが、人口が減少する中で経営は厳しさを増すことが予想され、各市町の分担金の増額を含めて今後、議論となりそうだ。
 新年度の事業会計予算は、病院事業収益が76億3598万9000円に対して、支出に当たる病院事業費用は79億2403万4000円で、2億8804万5000円の赤字。病院事業による支出に収益が追いついていない現状が浮き彫りとなった。小川周司事務長は「患者一人当たりの収入を25年度と比較すると、外来で横ばいながら入院では17%も収益が高くなっており、着実に増収している。それでも病院会計が好転していない。医療材料等が高額になっていることと、何より医療機器や建物改修等の設備投資負担が大きいのが原因」と説明。新年度もMRIの更新に約2億円、医療機器一式に約1億円、散薬調剤器更新に約6000万円、一般病棟エアコン改修に約3500万円を計上しており、「地域の中核病院として設備投資は避けられない」と理解を求めた。議員からは「民間と違って自治体病院なので仕方がない部分もあるが、できれば自主財源で自立した経営をしていくのが好ましい」との意見もあったが、議案は原案通り可決した。
 赤字予算であっても、内部留保金が約6億3000万円あり、診療に影響はでないが、厳しい経営には変わりない。小川事務長は「採算部門と不採算部門があるのは確かだが、だからといって不採算部門を切り捨てて収益優先の経営を進めると中核病院として住民の利便性に応えられなくなる。支出の抑制にさらに取り組むのはもちろんだが、設備投資部分に対する市町の負担増を検討していただきたい」と各市町に理解を求めていくとしている。
 組合議会副議長の選挙も行われ、北村龍二美浜町議を選んだ。

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