社会全体で詐欺に対抗

 「冷蔵庫のドアが閉まっていない」「こたつの電源を切り忘れていたよ」。こんなふうに電気料金を気にする我が家へ「電気代が安くなる」という電話があった。電力会社の下請け企業で、電気給湯器の関係だそう。いくら断っても「お話だけ」ということで近く家に来るらしい。「何かあればすぐ警察に言います」と伝えているようだが心配。詐欺の横行で人を疑わなければならない世知辛い世の中である。
 ことしになって御坊署は日本郵便㈱藤井郵便局と紀陽銀行御坊支店の計4人に、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして感謝状を贈っている。いずれも客がだまされていると局員や行員が看破。的確で適切なアドバイスと迅速な警察への通報を行っている。大変なお手柄。さらに1件は犯人グループの検挙に至っている。
 しかし、これは氷山の一角。警察が啓発や摘発に力を入れても特殊詐欺の被害はなかなかなくならない。一方でだまされる側の危機意識のなさを非難する声がある。相手は詐欺をなりわいにしている、いわばプロの集団。手を変え品を変えて詐欺を仕掛けてくる。もちろん被害者が悪いわけではなく、だからと言って被害に遭っても仕方がないという話では済まされない。
 着信を限定する電話機、関係機関や地域の声かけと見守り、摘発につながる「だまされたふり」作戦。特殊詐欺に立ち向かうために取り組めそうなことはまだまだあるが、まずは狙われる側の私たちが「なぜだまされるのだろう」と他人を笑うのではなく、犯人の卑劣さに対して憤りを共有することが重要。被害を自分のこととして受け止め、それから家族や地域、社会全体で対抗する必要がある。   (笑)

関連記事

フォトニュース

  1. 前から失礼いたします

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

  1. 日高町第3回納涼夏祭り

    8月 25 @ 3:00 PM

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る