社会全体で詐欺に対抗

 「冷蔵庫のドアが閉まっていない」「こたつの電源を切り忘れていたよ」。こんなふうに電気料金を気にする我が家へ「電気代が安くなる」という電話があった。電力会社の下請け企業で、電気給湯器の関係だそう。いくら断っても「お話だけ」ということで近く家に来るらしい。「何かあればすぐ警察に言います」と伝えているようだが心配。詐欺の横行で人を疑わなければならない世知辛い世の中である。
 ことしになって御坊署は日本郵便㈱藤井郵便局と紀陽銀行御坊支店の計4人に、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして感謝状を贈っている。いずれも客がだまされていると局員や行員が看破。的確で適切なアドバイスと迅速な警察への通報を行っている。大変なお手柄。さらに1件は犯人グループの検挙に至っている。
 しかし、これは氷山の一角。警察が啓発や摘発に力を入れても特殊詐欺の被害はなかなかなくならない。一方でだまされる側の危機意識のなさを非難する声がある。相手は詐欺をなりわいにしている、いわばプロの集団。手を変え品を変えて詐欺を仕掛けてくる。もちろん被害者が悪いわけではなく、だからと言って被害に遭っても仕方がないという話では済まされない。
 着信を限定する電話機、関係機関や地域の声かけと見守り、摘発につながる「だまされたふり」作戦。特殊詐欺に立ち向かうために取り組めそうなことはまだまだあるが、まずは狙われる側の私たちが「なぜだまされるのだろう」と他人を笑うのではなく、犯人の卑劣さに対して憤りを共有することが重要。被害を自分のこととして受け止め、それから家族や地域、社会全体で対抗する必要がある。   (笑)

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