御坊市臨時議会 集団食中毒で緊急質問

 御坊市の柏木征夫市長は、ノロウイルスが原因の学校給食による集団食中毒について、2次感染防止と児童生徒らの心のケアに全力を挙げていく考えを示した。31日に開かれた市議会臨時会で、議員からの緊急質問に答えた。議員からは給食センターの危機管理体制や民間委託している業者の選定方法などで追及があり、市教委は「現在の業者は次の選定(平成30年8月)には外れる」との見解を明らかにした。
 臨時議会は、ふるさと納税の追加補正を盛り込んだ一般会計補正予算案の審議のため開いたが、食中毒が大きな問題となる中、山本直治議員と楠本文郎議員が緊急質問を行った。
 楠本議員は「教育委員会だけでなく、市行政全体の問題だと思うが、どう考えているのか」と対策本部長である市長に見解を求め、柏木市長は「もちろん市全体の問題だと考えている。対策本部としては2次感染防止と子どもたちのケアに重点を置いて今後も対策を講じていく」とした。奥幹夫教育長も「子どもたちが楽しく学校生活を送れるよう、スクールカウンセラーや全面協力していただいている日高医師会の力を借りて心のケアに取り組んでいきたい」と子どもたちの回復と安全を最優先にしていく考えをあらためて強調した。
 山本議員は給食センターの健康管理や危機管理、委託先のシダックス大新東ヒューマンサービス㈱(本社=東京)を選定した経緯などで「事業の基幹となる給食センターで食中毒を出す業者はいかがなものか。今後の対応は」などと厳しく追及。市教委の清水公洋次長は「過去に食中毒を発生したことがなく、優良企業だった。選定に問題があったとは考えていない」としながらも「選定基準には過去数年に食中毒を起こしていないなどが要件となっており、新たな業者を選定するときは外れることになる」との見解を示した。途中での契約解除については、給食再開がさらに遅れることなどを理由に否定した。給食センター従業員の健康管理については「出勤時に玄関口で体温や体調の記入を義務付けており、発熱などの異常があれば帰らせている。手洗いや施設管理は徹底しているつもりだったが、このような結果になってしまった。どう改めるべきか考えていく」。今後の対応は「営業停止は2月10日までで、最短なら13日の月曜日からとなるが、感染ルートが分かっていない限り13日の再開は難しいと思う。ただ、できるだけ早い段階で再開したい」と再発防止を万全にしてからの再開となることを説明した。シダックスからは支社長らの訪問と謝罪があったことも報告した。
 臨時会のあとには全員協議会も開かれ、2次感染防止などで質問が相次いだ。
 ノロウイルス対策本部は31日、48人に2次感染の疑いがあると発表した。医療機関から報告を受けた「感染性胃腸炎」の患者数で、ノロウイルスと確定しておらず2次感染とは限らないが、すべて給食を食べて食中毒を起こした子どもの家族となっている。このうち中学生以下は22人。このほか、公立と私立保育園で新たに3人に2次感染の疑いがあることも明らかにした。
 
 御坊市内の公立4幼稚園、6小、5中学校(大成含む)で発生した給食による集団食中毒(ノロウイルス)で市教委は30日、全園児、児童、生徒への調査を実施。同日午後5時現在113人(児童ら81人、教職員32人)で症状が続いていることがわかり、2月1日も引き続き臨時休園・休校にすることを決めた。
 教諭らが園、小、中学校のすべての家庭を訪問。これまで発症者数は27日午後3時の時点では719人だったが、30日午後5時現在では804人(児童ら721人、教職員83人)だった。また発症者には現在の体調などを聞いた。
 調査の結果、症状が続いているのは幼稚園(園児163人、教職員24人)では塩屋の園児1人(発症率1・6%)のみ。小学校(児童1152人、教職員116人)では御坊14人(3・8%)、湯川
14人(4・1%)、藤田14人(8・1%)、野口7人(5・8%)、塩屋3人(2・1%)、名田12人(10%)。中学校(生徒717人、教職員99人)では御坊20人(10%)、湯川9人(4・9%)、河南9人(7・4%)、名田9人(12・5%)、大成1人(0・4%)だった。
 市教委では依然として多くの児童らに症状が続いているため、休園・休校措置の継続を決定。2日以降については、31日の正午までに再び調査を実施し、同日午後1時半に臨時園長・校長会を開き、調査結果をもとに2日以降の対応を決める。
 30日の調査では県の調査書も配布。内容はいつごろ発症したか、腹痛や下痢などの症状、最高体温、けいれんの有無、家族の有症者の有無、原因とされている25日の給食メニュー「塩ちゃんこ」「磯和え」など5品目を食べたかどうかなど。県では現在集計中としており、また給食の検体についても検査中としている。
 

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