御坊の寺内町 民家10軒に「犬矢来」

 御坊市が、観光客誘致の核となる寺内町をさらに情緒あふれる街並みにしようと進めていた「犬矢来(いぬやらい)」の設置事業が完了。10軒の民家軒下に取り付けられ、「風情がある」と好評となっている。かつてはたくさんの民家の軒下に取り付けられていたが、時代の流れとともに少なくなっていた。町屋のシンボル再現で、寺内町の魅力がさらにアップし、観光客増にもつながりそうだ。
 御坊市まち・ひと・しごと総合戦略にも盛り込んでいる「わがまち魅力再発見事業」の一環。委託を受けた御坊商工会議所が実施した。
 犬矢来は、竹製の緩やかなカーブになった垣根。京都など古い町屋の表玄関横の軒下によく見られ、御坊の寺内町でも昔はよくあったという。文字通り、軒下に犬などが用を足すのを防ぐ役割や、泥棒対策などの狙いがあったとされている。町屋を象徴する景色の一つで、景観づくりにと御坊市が目をつけた。
 制作は祭具師の杉本卓治さん(御坊市)が担当した。秋に地元の竹を切り出し、それぞれの家に合わせた大きさに組み立てた。日高別院周辺の寺内町の民家に集中しており、観光客らの目を楽しませている。近くには旧中川邸、旧小竹邸の一部を改修して県福祉事業団が昨年新しくオープンした売店も並んでおり、市民からも「寺内町の魅力がアップした」と評判は上々だ。市商工振興課では「目で引きつける魅力の一つになりました。観光客をもてなす気持ちも込めていますので、ぜひ風情ある街並みを肌で感じてほしい」と話している。市では来年度以降の設置は計画していないが、好評で要望があれば検討したいとしている。

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