御坊市が在宅医療・介護の意識調査実施

 御坊市は、市民が住み慣れた地域や自宅で自分らしく暮らすことができるまちづくりへ向け、30~80歳未満の1500人に実施した在宅医療・介護に関するアンケートの調査結果をまとめた。この中で、自宅での介護や医療は希望するものの、家族への負担や経済面を気にしている人が非常に多いことが顕著に表れ、介護が必要な人への支援はもちろん、介護する家族を支援する態勢作りの必要性が浮き彫りとなった。
 アンケート結果は、市内の医療や介護関係者らでつくる市在宅医療推進協議会(中島彰一会長)で報告された。
 無作為抽出の1500人に発送し、回答者は714人、回収率47・6%。男性311人、女性401人、不明2人。24の質問を行った。
 この中で、在宅医療や在宅介護についての意向では、「介護が必要となった場合どこで生活を送りたいか」の質問に「自宅」が最も多く302人で全体の42・3%を占め、老人ホーム等入所施設186人(26・1%)、病院や医療機関78人(10・9%)を合わせた数字を上回った。「在宅医療や在宅介護を受けるとしたら気になること」(複数回答)の問には、家族への負担が520人で7割以上にのぼり、次いで金銭面の負担490人(68・6%)、家族の意向236人(33・1%)、病状急変時の対応152人(21・3%)、世話をする人の不在128人(17・9%)と続いた。「在宅医療や在宅介護を希望するか」には「希望する」が222人(31・1%)にとどまり、「希望するが実現は難しいと思う」249人(34・9%)、「希望しない」97(13・6%)を合わせると346人でほぼ半数。この346人に理由を問うと、「家族に負担をかける」が265人とダントツで、「経済的に負担が大きい」も134人と続いた。「病気などで最期を迎えることになったらどこで迎えたいか」の質問でも同様の傾向で、自宅が296人で4割以上を占めたものの、家族の負担を気にする回答が目立った。「在宅医療、在宅介護が充実するためにどのようなことが必要か」には医師や看護師に24時間いつでも診てもらえる体制が444人(62・2%)でトップ。家族の負担を軽減するためのデイサービスやショートステイなどの拡充、病気が悪化した時にいつでも入院できる医療体制の整備などの声も多かった。自由意見欄では、将来に対する不安の声や、情報提供の充実を望む意見が多かった。
 市ではアンケート結果をさらに詳細に分析し、在宅医療推進協議会の委員と今後取り組むべきことを検討していく。市介護福祉課の田中孝典課長は「家族に負担をかけたくないという率直な思いを聞かせてもらい、家族に負担をかけない仕組み作りが必要だとあらためて感じた。自宅で介護している家族をサポートする取り組みを考えていきたい」と話している。

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