和高専の楠部准教授ら 新種のバクテリア発見

 和歌山高専(角田範義校長)物質工学科の楠部真崇准教授(39)=和歌山市=が、映画「タイタニック」「アバター」などで知られる監督ジェームス・キャメロン氏らとともに、マリアナ海溝で新種のバクテリアを発見した。新薬開発へもつながる可能性がある発見とともに、ハリウッドの巨匠との共同作業に「大変光栄」と感無量。研究には同校学生だった現大学院生の谷川公実子さん(23)=みなべ町出身=も活躍した。
 キャメロン氏は監督としてだけでなく冒険家としても知られ、2012年に米国の海洋研究所と一緒に地球上で最も深いマリアナ海溝のチャレンジャー海淵(かいえん)で潜航調査を実施。同年、楠部准教授は客員研究員として同研究所に派遣され、キャメロン氏らが採取してきた「深海ヨコエビ」に付着したバクテリアなどの調査を担当。派遣期間の1年間で、新種のバクテリアの存在を発見。和高専に持ち帰ってからは学生の卒業研究のテーマとし、当時5年生の谷川さんが担当。世界で最も圧力を好み、低温で生きるなどの特性を分析した。楠部准教授はそれらの研究を論文にまとめ、11月に海外の科学誌で公表された。
 楠部准教授は、子どものころキャメロン氏が手掛けた深海映画「アビス」(1989年)に魅了された一人。憧れの存在との共同作業に「雲の上の存在の方と一緒にできてとても光栄です」と喜び、「今回の発見をはじめ、深海の魅力を多くの子どもたちに伝えていきたい」と話している。谷川さんも「この研究が新薬や新たな殺菌技術につながれば」と喜びを話している。

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