紀南電設 ミャンマーの村に太陽光の街灯整備

 御坊市湯川町小松原の紀南電設㈱(林惠一代表取締役)は、三井物産、パナソニック㈱エコソリューション社と連携し、ミャンマーの無電化村に太陽光の発電設備を整備した。同村は毒ヘビが生息しており、夜間に外を歩くことは非常に危険だったが、街路灯の整備で安全性が一気に向上。さらに集会所に冷蔵庫を設置したことで血清の保管も可能になり、村人の安全な暮らしに大きな支えとなった。
 三井物産が資金提供しているMFL財団タイ王室NPO法人がミャンマーで農業支援を行っており、社会貢献活動として毒ヘビで毎年多くの住民が命を落としている環境を改善しようと企画。パナソニック㈱エコソリューション社製の太陽光独立電源パッケージ「パワーサプライステーション」を設置し、街灯や集会所に照明をつける現地での作業は、これまでミャンマーの無電化地域に電気をつけてきた実績のある紀南電設に声がかかった。
 設置したのは、ヤンゴンから北へ車で丸一日、マグウェイ管区のインマジャウン村。農村・山間地域にあり、約140戸の小さな集落で、猛毒で知られるクサリヘビやコブラなど数種類の毒ヘビが生息している。同村を含めて周辺の村では毎年多くの犠牲者が出ており、とくに電気のない真っ暗な夜間に外出するのは危険で、脅威を感じながらの生活を強いられている。
 今回設置したパワーサプライステーションは、無電化地域向けに開発された太陽電池パネルや蓄電池を備えた太陽光独立電源パッケージ。ことし5月から現地で基礎工事を行い、6月には設備の設置と、村のメーンストリートに10㍗LEDボール球を使った19基の街灯を取り付けた。村唯一の集会所には照明のほかテレビ、携帯電話の充電器、扇風機、冷蔵庫を配備。7月からはすべて供用をスタートし、夜間には街灯が点灯して足元が明るく安全に歩けるようになった。集会所の冷蔵庫には毒ヘビにかまれたときに打つ血清も保管できるようになり、これまで遠くの村の病院へ行かなければならなかったのが、隣村の住民も含めてすぐに処置できるようになり、命をつなぐ環境が飛躍的に改善。集会所では子どもたちの勉強の場、テレビを楽しむだんらんの場としても活用され、教育や生活環境の向上にも一役買った。
 紀南電設では、「これまでのミャンマーでの実績を評価いただき、輸送、施工、メンテナンス指導を担当させてもらいました。40度近い猛暑の中での作業は予想以上に大変で、熱中症寸前の状態でホテルに帰るとサソリが出迎えてくれたこともありました(笑)。苦労はたくさんありましたが、街灯が点灯したときの住民の笑顔、テレビがついたときの子どもたちの歓声に施工できてよかったと感無量です」と話している。

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