いつか武道館でカツサンドを

 鹿児島を拠点に活動している美浜町出身のシンガーソングライター、宮井紀行が4日、ふるさと美浜の喫茶「みはる」でライヴを行った。子どものころから「宮井さんトコののりちゃん」を知る近所のおばさん、かつての「なまず」時代からのファンら約80人が詰めかけた。
 鹿児島の大学に通っていたころ、友達と組んで路上でうたい始めたのが16年ほど前。男性デュオのブームに乗って、なまずで一気にメジャーデビューを果たしたが、思うようにいかず4年後に解散。「もう一度、原点に戻ってやりなおそう」と、鹿児島に拠点を移してソロ活動を開始した。
 宮井紀行として歩き始めて11年、なまずのデビューからは15年。18歳で和歌山を離れてから20年が過ぎ、いまでは和歌山よりも鹿児島、東京で過ごした時間の方が長い。感覚としてはすっかり「ぼっけもん」か。
 2年前、美浜の実家でインタビューした際、「東京でもう一度、勝負する気はないのか」と質問した。すると、「う~ん…」としばらく考えたあと、「どうでしょうか」と逆に聞かれた。ド素人の野暮な質問にあきれたか、若いころの経験がよほど苦かったか。慎重に言葉を選ぶ姿に、歌をなりわいとして生きてきたプロを感じた。
 そして今回、同じ質問をしてまたも軽くいなされたが、この夏は九州最大の花火大会、錦江湾サマーナイトで14万人の大観衆を前にうたい、11月26日に初めて、1000人収容のホールで単独ライヴをやるという。キャリアは着実に大きく、上昇している。
 「いつか武道館の楽屋で、一緒にみはるのカツサンドを食べよう」。この約束が実現するまでまだ時間はかかりそうだが、幸村のように雌伏の時を経て、メジャーで再起する姿を信じて待とう。 (静)

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