御坊市塩屋町南塩屋の暖地園芸センターで25日、日高地方ニューファーマーズ(新規就農者)激励会が開かれた。ことしの新しい仲間は日高川町土生の瀬戸秀亮さん(24)1人だけで、家業を継ぐため3月に北海道からUターンしたばかり。地元の4Hクラブの先輩らにも温かく迎えられ、この日はセンター内の研修園地でブルーベリーを収穫しながら、農業について楽しく語り合った。
日高地方には若手農業後継者でつくる4Hクラブが御坊、日高川、みなべ、印南の4市町にあり、この4つの単位クラブで日高地方4Hクラブ連絡協議会を構成。協議会はクラブ員の親睦、農業技術の向上、情報交換等を目的に学習会や交流会を開いており、県協議会や全国協議会が主催する会議、大会等にも積極的に参加している。
新たに仲間となった瀬戸さんはことし3月、実家の農業を継ぐために北海道から日高川町へ戻り、4月から本格的に就農。農業はこれまでミカンやエンドウ、ブロッコリーなどの収穫を手伝う程度だったが、北海道から戻ってすぐに父が病気で亡くなり、いまは母や周囲の先輩に教わりながら現場で農業を学ぶ毎日だ。
激励会には日高地方4Hクラブ連絡協議会会長の西田成貴さん(25)=御坊市=ら各単位クラブの先輩8人が顔をみせ、県農業大学校就農支援センターの成川正芳次長、鳴川勝主任、日高振興局農業水産振興課の柿木正明課長らも出席。自己紹介、クラブの活動紹介などに続き、研修園地でブルーベリーの収穫体験が行われた。
瀬戸さんは「自分にとって農業は、会社で働くよりも合っていると思います。ただ、(北海道に比べて)いまの時期は暑さにまいってしまいます」と真っ黒に日焼けした顔をほころばせ、4H連絡協会長の西田さんも「瀬戸君は同級生ということもありますし、就農してくれてうれしい。自分は花を作っていて、作物は違いますが、同じ農業者としてどんどん情報交換していきたいです」と話していた。