第98回全国高校野球選手権和歌山大会10日目の23日は3回戦3試合があり、第2試合の地元対決は南部がシードの紀央館を7回コールドで圧倒した。南部は2試合連続二けた安打となる13長短打の猛攻で2回から毎回得点し、3年ぶり42回目のベスト8入り。準々決勝は25日の第2試合(午後0時半)に登場する。紀央館は3回、1点差に詰め寄ったあと、なおも無死満塁の好機を逃したのが痛く、笹野、田中2枚看板のリレーも実らなかった。
南部
0112123|10
0010000|1 (7回コールド)
紀央館
南部は2回2死二塁から森本の中越え三塁打で先制。3回は1死一塁から黒川が左翼線へ二塁打を放ち、一走・木下が俊足を飛ばして一気に生還を果たした。4回には2死から森本の内野安打と敵失、青木の右前打と二盗で二、三塁とすると、まず浅井の左前適時打で1点。さらに笹野から代わった田中を攻め、木下が左前に痛烈に弾き返して1点を追加した。
5回は平尾と森下の安打などで1死満塁と攻め、暴投で労せず加点。6回には1死二、三塁から敵失と水本の左前適時打で1点ずつ加え、リードを6点に広げた。終盤へ入った7回も2失策とバントで1死二、三塁の好機をつくり、木下が中前へ2点適時打。返球の間に二進、三盗も決めた木下は暴投で本塁も陥れ、9点差とした。
南部先発・平尾は3回に押し出し四球で1点を与えたものの4回以降は調子を取り戻し、7回を投げて紀央館を6安打1点に封じた。
紀央館は初回、先頭・中野が左前打し、バントで得点圏に走者を送るも後続が倒れた。2回は2死から羽佐、計が連打も三原が遊ゴロ。3回は敵失と湯川の中前打、田染の四球で無死満塁とし、笹野が押し出し四球を選んで1点差に詰め寄ったが、德永が遊ゴロ本封、田中が三振、羽佐が左飛に終わり、追加点を奪えなかった。4回2死で先発・笹野からエース・田中にリレー。試合の流れを引き戻したかったが南部打線の勢いは止められず、頼みの打線も4回以降は6回に計、7回に湯川に安打が出ただけと不発。7回は1死一、二塁から代打・向畑が投ゴロ併殺に打ち取られ、思わぬ大敗を喫した。
紀央館は3番打者で中堅と攻守の要の山﨑が3回表の守備から体調を崩して退くなどのトラブルも響いた。