避難所運営のリーダー養成

 台風1号が先日、過去2番目の遅さで発生した。幸い日本列島に直接影響はなかったが、湿った空気が流れ込み、日高地方も9日には大雨に見舞われた。平成23年9月の台風12号豪雨以来、大雨が降るたびにヒヤッとさせられる、そんな人も多いのではないか。白浜町では1時間に97・5㍉の猛烈な雨が降ったと聞けば、なおさらだ。日高地方でも同じくらいの雨がいつ降ってもおかしくない。台風の発生が遅い年ほど上陸が集中するともいわれており、ことしは要注意。
 昭和28年の7・18水害からもうすぐ63年。当時のことは記録に残る写真と文章でしか知らないが、御坊のまちに甚大な被害を出した。当時、天田橋に避難した人は、川に流される人を「助かってくれ」と祈ることしかできなかったという。未曾有の大水害から半世紀以上経過したいま、防波堤整備など防災対策が進んだのは明らか。ただ、車内での避難生活でエコノミークラス症候群になって亡くなる人が多いなど、新たな課題も突きつけられている。
 先日、和歌山県危機管理監の和歌哲也氏の講演を聴いた。テーマは熊本地震の教訓について。和歌氏いわく、熊本地震では災害関連死が非常に多く、避難所運営の重要性を痛感したという。避難所は地震に限ったことではない。台風の勢力は年々強くなっているし、ゲリラ豪雨による被害も増え続けている。地震は数十年、百数十年に一度かもしれないが、雨の被害は毎年のように起こっている。避難所運営の重要性も年々増しているということだ。避難所運営のリーダーを養成することも、防災に強いまちづくりの一つだろう。 (片)

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