御坊市長選 両者譲らずゴールへ

 22日に投開票を迎える御坊市長選の舌戦も、いよいよきょう限り。両陣営、両候補とも総力戦で最後のお願いを展開している。最終盤の情勢は、実績と経験の現職柏木征夫氏(75)=御坊市薗=、若さと刷新の新人二階俊樹氏(51)=御坊市島=がともに譲らずまさにがっぷり四つ。有権者の間でも大接戦の声が圧倒的で、無関心層の掘り起こし、無党派層の取り込みが勝敗の鍵を握りそうだ。
 まず、過去の市長選では昭和27年以降6回選挙が行われており、すべて今回と同じ一騎打ちの戦いだが、1000票以内の決着は一度もなく、すべて一方が大差をつけて勝利している。柏木氏の過去2度の選挙はいずれも圧勝しており、今回のような激戦は市長選史上初めてで、参考となる資料がないため両陣営とも手探り状態での支持拡大が続いてきた。直近の選挙を見ると、平成26年12月の衆院選で二階俊博自民党総務会長が御坊市で8606票、4年前の前回市長選は柏木氏が8558票、平成23年の県議選では中村裕一氏が8168票を獲得。過去には1万票を超える得票もあるが、近年の人口減、無関心層の増加による影響で単純に見ると9000票前後がいわゆる”保守系票”とみる向きが多い。ただ、今回は二階代議士のおひざ元の市長である柏木氏と、二階氏の長男という支持基盤が同じだった両者の戦いで、この9000票をガチンコで奪い合っているため、票読みをさらに難しくしている。前回市長選の相手候補の得票は3070票。過去の選挙でも反保守票は2000~3000票あり、今回は、自主投票とする共産系票も含めて反保守票の取り込みもポイントとなる。
 柏木候補は3月9日の出馬表明以来、公務が終わってから夜間を中心に市政報告会を数多く開催。6期24年間で取り組んできた財政運営などの実績と、今後取り組む政策の浸透を図ってきた。後援会活動は潜行していたが、出陣式では600人の支持者が集まるなど表面化。告示して以降は吉田擴後援会長や上西一永副会長、西本和明幹事長、向井孝行選対本部長、山田勝人副本部長ら役員を中心に街宣や街頭演説、個人演説会を精力的にこなし、地道な活動を展開してきた。陣営では「街頭演説では自主的に多くの人が集まってきてくれて、支援の広がりを感じる。反応は非常にいいと実感している」と手応えを感じている。
 二階候補は2月18日に出馬表明。自民党、公明党からの推薦という強力なバックアップに、候補者自身が草の根運動を展開。参加者とひざを突き合わせたミニ集会や女性の集いなど精力的にこなし、豊富な運動量でひたむきに政策をアピールしてきた。市民文化会館に入りきらない人数が集まった決起集会、告示後の個人演説会も各会場満杯で、着実に支持を広げている。陣営では「公開討論会をきっかけに流れがさらによくなり、支援は右肩上がり。告示後は二階総務会長に地元で連日支持を呼びかけていただき、小泉進次郎さんや国会議員、知事さんら有力な方々の応援をいただいているのは俊樹さんが即戦力の証」と手応えをつかんでいる。
 市民の反応もまさに二分。本紙が行った有権者200人へのアンケート調査で市内全域を歩いて多くの人の話を聞く中でも「私の周りは半々」「かなり拮抗しているのでは」などの意見が大半を占めた。また、「どちらにも世話になっているので辛い」と決めかねている人が多いのも特徴。アンケートで聞いた「投票する人を決めているか」は「まだ決めていない」「いえない」「無回答」が合わせて3割を超えており、激戦を象徴している。両陣営や住民の話を総合すると、接戦になる可能性が高い。投票率もポイントの一つで前回は58・25%と低かった投票率を5%上げれば1000票、10%上げれば2000票が掘り起こされ、票の取り込みしだいでは思わぬ差がつく可能性もある。いずれにしても現時点でどちらかが明らかにリードしているような状況はみられず、最後までもつれそうだ。

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