日高町の黒竹工芸品を海外へ

 日高町原谷、黒竹生産・加工・販売の㈲金﨑竹材店(金﨑昭仁社長)では、今秋にも特産黒竹を使った箸やボールペンの工芸品を本格販売し、海外に売り込んでいく。すでに商社などを通じて海外5カ国にサンプルを送り、反応は上々。現在、ボールペンなどの試作は県外業者に依頼しているが、将来的には地元に設備を整え、地場産業振興や雇用創出にもつなげていく。
 金﨑竹材店は、獣害で生産量が激減し、高齢化や重労働で従事者も減ってきている中、3、4年前から黒竹の「材料屋」という位置付けではなく、付加価値を付けた商品開発を進めている。そういった中で第1弾の商品として開発したのが黒竹の箸で、本格販売に向けてパッケージも考案中。予定価格は800円。さらに、第2弾として黒竹の筒で覆われたボールペンの試作品が完成。長さ17㌢前後、直径13~17㍉。キャップがねじで開閉でき、外したキャップはなくさないよう、ペン尻に磁石でくっつけることができる。予定価格は3500円。いずれも黒竹独特の美しい光沢が特徴。現在、箸は大分県別府市、ボールペンは千葉県の業者に製造を依頼している。
 販路は国内だけでなく海外もターゲットにしており、昨年秋には黒竹のPRへ韓国で催された「2015潭陽(タミャン)世界竹博覧会」に黒竹を出展。黒竹は韓国にもあるが、現地関係者から「これほどきれいな仕上がりの黒竹は見たことがない。色を塗っているのか」などと大絶賛された。現在、箸やボールペンの販路として交渉を進めているのは、すでに黒竹の輸出実績があるインドネシアを含め、フランス、オーストラリア、アメリカ、韓国の5カ国。金﨑社長は「見本を送っており、素材の美しさを生かした仕上がりに評価を受けている。発注できるようになるのではないか」と期待。さらに「地元で商品を作れるよう設備投資も考えている。黒竹の伐採は重労働だが、商品の製造なら高齢者も携わってもらえる」とし、「原谷の黒竹というより、熊野古道沿いに群生している黒竹ということで、『熊野の黒竹』として売り込んでいければ」と話している。

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