老いも若きもリスクは同じ

 去年の暮れ、友人が自宅の駐車場で乗り慣れない奥さんの車を動かそうとした際、誤って電柱にぶつけてしまった。単純にアクセルをブレーキと間違えたらしく、幸い、けがはなかったものの、車のダメージはなかなかのもので、数十万円の修理費に精神的なへこみも小さくなく、ブルーな年越しだったとか。
 別の友人は10年近く前、部下の女性が何をどう間違えたのか、立体駐車場の昇降機に入れる際、突然、バックで暴走し、道路を横切って反対側の店舗に飛び込んでしまった。免許を取りたてのうえに、乗っていたのは外国のマニュアル車。こちらもけがはなかったが、数年はハンドルを握れなかったという。
 最近、この手のニュースを本当によく見聞きする。つい先月、梅田で起きた暴走事故は、運転手の急病が原因だったとみられているが、車を運転する以上、事故は防ぎようがない。車社会が高齢化するなか、自動車メーカーは衝突回避支援システムの開発に力を入れている。
 自動ブレーキや車線をはみ出しそうな際の警告ブザーなど、先進の安全技術が標準装備となりつつある。もちろん、事故を100%回避できる訳ではないが、小さな接触を繰り返すようになってきた高齢ドライバーは、思い切ってこれらの機能つきの車に買い替えても、決して高くはない買い物だろう。
 好きな音楽を聴きながらのドライブはストレス解消にもなるが、一瞬の不注意やまさかの急病が取り返しのつかない惨事を招く。「車を運転するということは、銃の引き金に指をかけた状態で、休日の心斎橋筋を歩いているようなもの」。晴れて高校を卒業し、これから初めて車を運転する18歳の皆さんに、上岡龍太郎さんの言葉を贈りたい。(静)

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