ふるさと納税 由良町が国に問題提起へ

 日高郡町村会を通じて行う平成29年度政府予算編成及び施策の策定に関する新規要望で、由良町が「ふるさと納税制度の見直し」を求めていく。全国的に豪華な返礼品を用意して多額の納税を得ている自治体がある中、「納税の本来の趣旨からずれている。地方交付税で自治体間の財政調整を行ってほしい」と提案。ふるさと納税のあり方について一石を投じる形となりそうだ。
 ふるさと納税は、個人が2000円を超える額を出身地や応援したい自治体に寄付したときに住民税のおよそ2割程度が還付、控除される制度。平成20年度に導入された時は1割程度が還付、控除されるだけだったが、昨年4月の税制改正で2割に拡大し、確定申告も不要になるなど、一層利用しやすくなった。全国的には和牛やカニ、カキ、日本酒など豪華な返礼品を用意して、年間10億円を超す税収を得る自治体がある。同時に自治体のPRにもつながることから、日高地方の議会などでも豪華返礼品を推進する声もある。ただ、一方で本来納められるはずの税金が、返礼品目当てに他の自治体に流出してしまうことになり、過度な寄付争奪のための自治体間競争に対して、制度の趣旨から見て懸念する声も出ている。
 そういった中、由良町では、華美にならないよう寄付額の1割程度の返礼品(ワカメやミカンなど)を用意。寄付額は前年度が36万5000円、本年度は15日現在で190万円(150万円の大口があったため増加)となっている。同町が特に豪華返礼品を贈っている他の自治体からの影響を受けて税収が減少しているわけではないが、担当課では「誰かが問題提起しなければならない」として声を上げた。それによると、「住民税は現在、住んでいて住民サービスを受けている自治体に納めることが本来の趣旨。ふるさと納税で自治体の税収が増加したところもあれば、減少したところもある。各地方自体の財政状況に影響を与えることから、地方交付税でふるさと納税制度による影響を考慮してほしい」と要望。畑中雅央町長も「返礼品などの設定はそれなりの節度を持って行うべき。現行では納税の本来の趣旨から違ってきている」と指摘している。

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