目標は高く持って
- 2016/2/11
- 日高春秋
先日の中学生硬式野球チーム「コンディショニング勉強会」で講師を務めた一般社団法人ジャパンベースボールコンディショニング協会代表理事の妹尾隆正さん(60)=阪南市=。22年間、大阪体育大と大体大浪商高でコンディショニングコーチを務め、米大リーグ・レッドソックスで活躍中の上原浩治投手(40)を指導した経験もある。これまで日米16人のプロ野球選手の指導に携わり、「指導しながら学んだこともある」と話していた。
妹尾さんは、プレーヤーとしての心構えもアドバイス。なかでも野球に対する目標の設定では「自分からプロといえるようにならないとだめ」と強く訴えていた。「ヒットを打てるようになりたい」と発表した選手には「目をつむって打ってもなんとかなるときがある。目標が低すぎる」と答え、「甲子園を目指して甲子園には出られない。甲子園優勝を目指してやっと甲子園に出られる」と高い目標設定の必要性を説いていた。
本紙10面で連載が始まった県市町村対抗ジュニア駅伝出場チーム紹介の取材の際にも、指導者から同じような言葉を聞いた。現実には上位へくい込むのは難しい戦力というが、「優勝を目指さないと入賞できないし、いい成績も残せないと選手たちに言っています」。とにかく1秒でも早く、一つでも前へ、強い気持ちを持つようにげきを飛ばし続けている。
最近、アスリートの小中学生にインタビューすると、「憧れの選手はいません」などとそっけない返事が多い。「絶対にプロになる」「あんな選手になりたい」と口にすることで、やる気が増す場合もある。子どもたちにはスポーツでも勉強でも、とにかく「目標は高く」を忘れずに頑張っていってもらいたい。(賀)