人工光栽培の難しさ

 数年前からプランターを使って野菜を栽培している。ただほとんど育たなかったり、また育っても大半は知らないうちに虫に食べられてしまっている。もっと簡単に室内で作れないものだろうか。そんな中、先日、和高専テクノサロンで、近畿大学生物理工学部の星岳彦教授の「スマート施設園芸」についての講演を聴いた。スマート施設園芸と言えば、LEDがたくさん並んだケースの中で作物が育っていくイメージ。生産者の減少が心配される中、建物の中で大量の作物を生産することができれば、食料自給率アップにつながるのではと考えている。電気店などでは、高価だが家庭向け製品も登場している。
 ただ講演では、LEDなどの人工光のみを用いた栽培の話ではなかった。人工光栽培については、電気代などのコスト面で採算が難しく、また出来た野菜も軟弱になるとのことで、内容は太陽光を活用したビニールハウスのような植物工場についてが中心だった。調べてみると、確かに植物工場は採算が難しいらしく、さまざまな企業が参入したものの撤退したところが多く、続けている企業も赤字が多い。原因はさまざまだが、人工光は常に一定の光条件を再現できるという利点はあるが、太陽光に比べると弱く生育上の問題となる。多くの光量を確保しようとすれば熱で葉が焼けたり、また温度が上昇するのでそれを抑えるため冷房が必要になり、コストが上がるという。
 やはり作物は太陽光で育てるのが一番か。ただ新たなLEDも開発されているなど、今後の発展には期待できる。将来的には虫の心配をせずに部屋の一角を使って、野菜や果物を栽培できる時代が来るのかもしれない。(城)

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