美浜の入山クラブが防災大臣賞受賞

 全国約1万7000人の児童が参加、588団体から2506点の応募があった「第12回小学生のぼうさい探検隊マップコンクール」で、美浜町の和田小学校児童4人でつくる「入山防災を学ぼうクラブ」の作品が入賞9作品の一つ、防災担当大臣賞を受賞した。児童4人は地元入山地区の高台への避難路について、実際に歩いて調べたうえで、所要時間や安全性などがひと目で分かる防災マップを製作。マップには防災対策の提言も盛り込み、高い評価を受けた。
 コンクールは日本損害保険協会、朝日新聞社、日本災害救援ボランティアネットワークが主催。防災や防犯、交通安全をテーマにしたマップ作りを通じて、子どもたちに安全意識、協調性、地域への関心や愛着を育んでもらうとともに、地域コミュニティーの強化、次世代防災リーダーの育成の効果も狙って行われた。昨年11月16日に応募を締め切り、入賞9点、審査員特別賞8点、佳作100点を選出。県内から入選(入賞と審査員特別賞)は和田小児童の作品のみで、入賞9作品の表彰式は今月23日に東京都であった。
 入山防災を学ぼうクラブは、北裏穂香さん(6年)、中西陽菜さん(5年)、陽菜さんの妹の晶萌さん(3年)、椎﨑りおさん(2年)がメンバー。元小学校教諭で民生児童委員を務める椎﨑ひろ子さん(67)が地域のつながりを生かして4人に声をかけ、結成した。
 椎﨑ひろ子さんを含めた5人は、津波や水害時に地域の避難場所となる三宝寺への案内路をマップのテーマに選び、日曜日(昨年10月18日)に丸一日かけて現場を調査。山の中腹にある寺へ通じる4本の避難路を実際に歩き、車輪のついた測定器で距離を測ったり所要時間を記録したりしたほか、車が通行できる、手すりがあってお年寄りが歩きやすいなどを確認。現場の様子は写真に撮影、地域住民約10人にもインタビューし、寺では井戸の水を手動ポンプでくみ上げて飲んでみるなど災害時の体験も行った。
 現場調査のあと、さまざまな情報を模造紙1枚(約80×110㌢)の大きさにまとめ、マップを完成させた。災害時に安全とされる標高10㍍以上のエリアは青枠で囲い、浸水想定エリアは赤枠で表示。「最短」「車で行ける」などコースの特徴を色分けした矢印で分かりやすく示すなど趣向を凝らし、住民のインタビューも写真入りで掲載した。「ヘリポートがあるといいな」などと防災対策の提言も盛り込み、マップを仕上げた。
 入賞に笑顔いっぱいの児童4人は「近所なのに分からない道も多かったですけど、いろんな避難路があることが分かりました」「地域の人たちと触れ合えて、いい機会になりました」とマップ作りを通して収穫いっぱいの様子で、「せっかく作ったマップなので、たくさんの人に見てもらって災害の時に役立ててほしいです」と地域住民にアピールも。指導の椎﨑さんは「自分たちで調査してみて防災意識の向上につながり、また地域に心強い人たちがいるということも知ってもらえたと思う」と話していた。

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