あの年から20年が過ぎて

 戦後50年目の平成7年。この年はいろんな出来事があった。真っ先に浮かぶのは1月17日の阪神・淡路大震災、3月20日のオウム真理教による地下鉄サリン事件。どちらもニュース映像に大きな衝撃を受け、「こんなことがほんまに起きるとは…」と、強く恐怖を感じていた自分を思い出す。
 ほかにも、スポーツでは大相撲の若貴兄弟の躍進、野茂英雄のメジャー新人王獲得、テニスの伊達公子の全仏ベスト4などに日本中が盛り上がり、7月にはいまも未解決の八王子スーパー強盗殺人事件、12月には高速増殖炉もんじゅのナトリウム火災が発生した。
 バブル崩壊後のいわゆる「平成不況」の苦難が続いていた。都市を襲った巨大震災と新興教団による毒ガステロの記憶は日本人の心に深く刻まれ、その時代を象徴する出来事として、辻原登や村上春樹ら多くの作家がこの年にスポットを当てている。
 今年も各市町で成人式が行われた。新成人の半数以上は「大震災」「オウム」が記憶のタグとなる平成7年の生まれで、親御さんの中には普段、離れて暮らしているわが子にあらためて、この20年で対策が進んだ震災、カルトへの備えと心構えを説いた人もおられたのではないか。
 新しい年がスタートし、中東、北アフリカではアラブの春から続く混乱に加え、宗教に絡む対立、テロが続発している。東アジアでは中国、北朝鮮による安全保障の脅威が広がり、日本は中国との間で尖閣諸島をめぐって、領土を守るための対応を着実に進めている。新成人とともに、世の中の流れを注視しながら、国家も同じく、自らの安全を自ら守るということを考えたい。(静)

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