自分なりの宗教観を
- 2015/12/17
- 日高春秋
もうすぐクリスマスがやってくる。日高地方の各幼稚園や学校でもクリスマス会に向けての準備などに取りかかっている。筆者もケーキやフライドチキンを買おうかと考えているが、以前、アメリカ人ALTにアメリカのクリスマスを取材した際、その違いに驚いた。日本では若者は恋人と過ごすことが多いが、アメリカでは日本の正月のように家族や親戚と過ごすこと、メーンが24日の夜より25日、ケーキがなくパイやクッキー、フライドチキンもないとのこと。また子どもたちはツリーの下にサンタクロースのためにクッキー、トナカイのためにニンジンを置くとのことだった。
それにしても日本では新年は神社で初詣、結婚はキリスト教式で挙げ、クリスマスを祝い、葬式は仏式と、宗教が入り混じっている。もちろんそうでない人もいるが。2012年にアメリカの調査機関が発表した世界各国の宗教調査の結果によると、日本は57%が無宗教と答えた。全世界230カ国以上の調査の中で、無宗教が半数を超えたのは中国、北朝鮮、チェコ、エストニア、香港、そして日本の6カ国・地域だけだったという。
さまざまな宗教行事を行う日本人も、実際に信仰しているという意識の人は少ないようだ。ただ世界でみると無宗教は16・3%(約11億人)で、大半はなんらかの宗教を信仰していると答えた。行事はするが特定の宗教を持たないことは日本では問題ないが、信仰心が高い国では不思議に思われ、また「信頼できない人」と捉えられる場合もあるという。今後、さらに国際化が進む中、特定の宗教を信仰するにせよしないにせよ、国際理解のため自分なりの宗教観を持っておくことが必要ではないだろうか。 (城)