そばで寄り添う優しさを

 記者という仕事をしていると、いろんなジャンルの講演会を聴く機会がある。講師それぞれの考え方があり、それぞれに勉強させられる。先日、御坊市民文化会館で開かれた御坊市の人権教育講演会も、胸に響く言葉がたくさんあった。講師は西宮市で21年間小学校の教師を務め、その後は兵庫県の教育サポーターとして若手教師を指導している仲島正教さん。県の教育関係者の話なので固いだろうと勝手に想像していたが、人の心にストレートに伝わる力強い言葉は印象深く、記事で紹介できなかった部分を少し紹介したい。
 教育とは「今日行く」であり「共育」。気になる生徒がいたり、保護者に伝えたいことがあればすぐに足を運ぶことが大切で、そしてともに育っていくのだと。こんな教師がたくさんいる学校は楽しいだろう。子どもたちに教えていたこととして、「優しい」とは「憂い」(辛さや苦しさ)のある子のそばに寄り添い「あなたは一人じゃないよ」と声をかけてあげられること。そんな仲間がいっぱいのクラスになろうと。保護者には「子どもの失敗を頭ごなしに怒らず、10秒でも抱きしめて前を向かせてあげよう」。親として胸にとどめておきたい言葉ばかりだった。
 もうすぐ師走。12月4日から人権週間がスタートする。仲島さんいわく「人権とは、人と人との温かいつながりを感じることであり、だれもが笑顔になるためのもの。ただ、いじめや差別を受けて笑顔になれないこともあるのが現実」と。全国的にいじめを苦にした児童生徒の自殺が後を絶たない。今日行く教師が、寄り添う仲間が、抱きしめられる親が子どもたちの尊い命を守れるだろう。自分にできることは何か、もう一度考えたい。(片)

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