みなべ町は28日、日本体育大学と「スポーツ・健康に関する協定」を締結した。梅を通じて食育を推進し、スポーツや健康増進で連携を深める。町役場で調印式が行われ、小谷芳正町長と松浪健四郎理事長が契約書に署名。小谷町長は「日体大卒業生はスポーツの指導者として各地で活躍されている。今回の協定は梅の機能性を広く知ってもらうことにもつながる」と期待している。
同町と同大学は、松浪理事長が国会議員時代に梅振興連盟に参加していたことなどがきっかけで交流。昨年10月に町が宣言した「梅で健康のまち」を契機に、協定を締結してスポーツや健康面で相互振興を図ることになった。
協定には、学校・施設における教育・研究及び課外活動▽教職員・生徒の交流や指導員の派遣▽施設利用などが盛り込まれている。今後、同町と同大学に設置する推進協議会で実施プログラムを協議。大学生を講師に招いたスポーツ指導や、町民が大学の施設を使用することなどが可能になるという。調印式で、小谷町長は「日体大の卒業生は全国各地で指導者として活躍されている。スポーツ=梅、健康=梅を広く発信できる。町民にも一層スポーツに親しんでもらうことで健康増進にもつながる」と期待し、「町内の施設にはスポーツ選手が合宿で大勢訪れているが、経済的な負担を軽減するために合宿に対する補助金も考えている。できれば当初予算で計上できないか検討していきたい」と述べた。松浪理事長は「みなべ町から贈っていただいた梅干しを食べた駅伝部が、2年前の箱根駅伝で30年ぶりの優勝を果たした。スポーツをする子どもたちに夢を与え、お年寄りには健康になってもらえるように貢献したい。みなべ町が東京に大学を持ったというイメージで考えてもらいたい」と意欲的に語った。日体大が全国の自治体と協定を結ぶのは24番目で、県内では紀の川市と北山村に次いで3番目。これまで協定を結んだ他の自治体では、元五輪体操選手の田中理恵さんが子どもたちのマット運動の講師を務めたり、住民が大学の施設を利用したりしている。