国体の熱を冷ますな

 去る9月26日に開幕した第70回国民体育大会「紀の国わかやま国体」は10月6日に全競技が終了し、和歌山市で総合閉会式が行われた。県は昭和46年の黒潮国体以来44年ぶり2度目となる天皇杯(男女総合成績1位)を獲得し、女子総合成績(皇后杯)でも2位の好成績。この国体へ向けて数年前から強化費を投じ、図ってきた各競技団体のてこ入れが実を結んだといえる。
 開幕前の6月、紀の国わかやま国体と今月24日から26日まで開催される第15回全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」について、その経済波及効果が県内で約810億円に上るとする大学教授らの試算結果が公表されている。県と市町村による競技場新設や全国から訪れる人の宿泊、飲食。目に見えて地域経済に大きな効果がもたらされているように感じた。
 成績や経済の面だけでなく、個人や地域差はあるだろうが、大いに盛り上がった感じがする国体。11日間の期間中、筆者は和歌山市で総合開会式、印南町で自転車とゴルフ、日高町と紀美野町でホッケーを取材したが、そのなかで仁坂吉伸知事が開会宣言で述べていたような、躍動する選手やスポーツの歓喜を味わい、友情の絆を育む多くの人の姿が見られた。
 筆者自身もトップアスリートのプレーや活躍に興奮し、県内外の大勢の人と交流。いい経験になり、今後に生かせればと思っている。次に県内で国体が開催されるのは単純に各都道府県を回ったとして47年後。どうなっているか想像もつかないが、成績、経済、経験を含め、「躍動と歓喜、そして絆」の熱を一過性でなく、将来につなげていく必要がある。(笑)

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