危機にうろたえる日本

 千葉であった警官による犬の射殺はニュースの衝撃が大きかったようで、県警に電話が殺到、その9割は「13発も撃たなくても」「通行人に当たったらどうするのか」などと批判的な意見だったという。
 たしかに、犬1匹に警官3人で13発というのは「やりすぎ」に聞こえ、飼い主の目の前という状況も、テレビやラジオのニュースの場合、「そこまでせいでも…」という印象が残ってしまう。
 新聞やネットでこのニュースをじっくり読むと、犬は体長1・2㍍と大型で、数時間前にも通行人の男性を襲い、直前には女性にもかみついた。警官が駆け付けたときは飼い主の男性(71)に覆いかぶさって腕にかみつき、警官にも飛びかかってきた。
 警官は飼い主に「次の被害が出ないよう射殺させてほしい」と申し出て、飼い主は「仕方がない」と了承。3人が数回に分け13発撃ち、うち6発が顔や腕に命中したが、犬は最後の1発でようやく倒れた。
 拳銃使用は、自身や通行人の安全を守るため、相当な理由がある場合等には必要な限度で認められている。県警は適切な使用だったとコメントし、法律家も状況から器物損壊罪や動物虐待罪は成立しないという。
 時間は真夜中の午前2時半ごろ。暗闇とはいえ、暴れる犬を倒すまで7発が外れ、最終的に13発。アメリカなど諸外国の警官からすればジョークにしか聞こえないだろうが、ドラマや映画のように1発で仕留められず、この不細工なドタバタぶりこそが日本の現実である。
 目の前の危機に対し、国民の命と安全を守るための安保法制で、自衛隊の武器使用、活動範囲が拡大することになった。これも警官の発砲騒動と同じく、外国人は一般人でさえ、「いまさら、なんとのんきな」とあきれていることだろう。(静)

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