ムスリムを受け入れよう

 以前、厳格なイスラム教徒(ムスリム)の学生がホームステイしているという家庭を取材した。その家庭では会話は英語やパソコンを使ってコミュニケーションをとれたものの、一番困ったのは食べ物。「家で出す食べ物は口にしないため、外食先で宗教上問題のない食材のみを使った料理を提供してもらうよう頼んだが、食材を炒める鉄板が問題あるとして、食べなかった」など、食関係が難しかったという話を聞いた。
 先日、日高地方で地域イベントなどに参加している女性でつくる楽女会が開いたイスラム教の合法的な食べ物「ハラル料理」についての勉強会を取材した。そこではホームステイ家族が言っていたように豚肉を炒めた鉄板や切ったまな板が使用できないほか、豚肉そのものでなくエキスが入ったものとしてゼリー(ゼラチンが豚から作られる)や医薬用カプセルもだめという。日本の大手調味料メーカーがイスラム圏で販売した調味料の製造過程で豚の酵素が入っていたとして販売が禁止されたほど。また同じく禁止されているアルコールについては、まな板や手の消毒用としての使用もできないとのことだ。
 厳格すぎる気もするが、宗教には人それぞれの考えがあり、尊重すべきだろう。またすべてのイスラム教徒がこれらのことを完全に守っているわけでなく、人によってレベルはあるようだ。
 イスラム教徒は世界的に増加しており、日本への観光客としても増加傾向にあるとのこと。日高地方でも民泊などですでに多くのイスラム教徒が訪れている。今後もさらに増加が見込まれる中、宗教観を十分理解するとともに、新たなビジネスチャンスとして受け入れ態勢を整えておくことは大切だ。(城)

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