現代アートの島へ行く
- 2015/9/10
- 日高春秋
朝8時前に特急に乗り、新大阪で新幹線に乗り換えて岡山駅に向かった。岡山駅からはバスで宇野港へ。さらにそこから小型ボートで20分ほど瀬戸内海を南下。御坊から約6時間かけ、念願だった、現代アートの島、直島に家族で行ってきた。
小型ボートは海の駅「なおしま」付近に着岸。すぐ近くには草間彌生氏の「赤かぼちゃ」があった。そこからシャトルバスで十数分の本村地区では古い家屋を改修して空間そのものを作品化するというアートプロジェクト「家プロジェクト」を見学。老朽化した二階建ての建物の中の吹き抜けに自由の女神像が設置されていた。本村地区からは再びバス移動。安藤忠雄氏設計の地中美術館は見応えたっぷりで、その後、こちらも安藤忠雄氏が手がけたミュージアムやパークなども一体となったベネッセハウスに宿泊した。
8月最後の2日間だったが、観光客でにぎわっていた。時間的に余裕のある大学生のグループ、それに外国人が目についた。島の沿革についてはインターネットで調べてもらえれば分かるので省略するが、いまやアートの島の取り組みは世界的にも有名になっている。経済学部の大学生が勉強の一環で施設の案内役を務めたりする姿も見られ、実際に現場に行くとまちづくりを考えるうえで参考になる話も聞かせてもらった。
島根県の離島で、海士町(あまちょう)というまちがある。漁業振興など独自の施策でI、Uターン住民が増加し、近年注目されている。空港、高速道路、港などインフラ整備は確かに必要だが、直島と同じように地理的ハンディを背負っていても頑張っているまちは少なからずある。地方創生の中、学ぶべきことは多いだろう。(賀)