実社会での学校教育の意義

 文部科学省は25日、4月に小学6年生と中学3年生を対象に実施した2015年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を発表した。国公私立合計3万388校、小学6年生約110万4000人、中学3年生約112万2000人が参加した。調査内容は例年の国語、算数・数学に加えことしは3年ぶりの理科もあった。
 調査は学力だけでなく、各科目に対する関心や意欲、態度、学習時間、生活習慣なども行った。その中で気になったのが、理科に関する項目。理科の勉強が好きかをたずねた質問では、3年前の小学6年生当時は81・5%だった子どもたちが今回は61・9%。国語と算数・数学が数%のダウンだったのに比べ、約20%と大幅に低下。さらに「理科の勉強が役に立つか」の質問は54・6%と国語の84・1%、算数・数学の72・3%に比べ低く、3年前と比べても18・8㌽低下していた。
 そんな中、27日に日高高校附属中学校で、東京学芸大学の長谷川正副学長が「身近な不思議を科学で謎解く」として授業。リトマス紙で酸性、アルカリ性を調べるだけでなく、酸を使った実験として、炭酸飲料がアルミ缶を溶かさない謎を調べた。生徒たちは普段、何気なく疑問に思っていたことを調べる機会と、興味を持って取り組んでいた。
 勉強する上で、その内容が将来何の役に立つかは気になるところ。今回の理科の授業では、酸の性質を調べたうえで、アルミ缶に施された溶けない工夫を知ることができ、少し理科の世界に興味を持った生徒もいたのでは。他の科目も同様、それぞれ勉強している内容が「実社会でどう生かされているのか」、それを知ることが学習意欲の向上につながっていくのではないだろうか。(城)

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