地域の目で子どもたちを見守る

 大阪府寝屋川市で中学1年生の平田奈津美さん(13)と星野凌斗君(12)の2人が遺体で見つかるという痛ましい事件が発生し、契約社員の山田浩二容疑者(45)が逮捕された。今回の事件では防犯カメラの役割が大きくクローズアップされ、テレビでは2人が商店街を歩く姿や死体が遺棄された現場付近でうろつく不審なワゴン車の映像が報じられた。
  夏休み期間中は子どもたちが開放的な気分になりがちで、事件に巻き込まれたり非行に走ったりする可能性が高まる。長期の休みで自由に活動する時間が増え、行動範囲が広がることも要因だという。今回の寝屋川市の事件についてもそういった一面があったのではなかろうか。
 少年の事件を未然に防ぐには、やはり地域全体での見守り活動が必要だ。県などでは今月末まで夏の子どもを守る運動を展開中で、チラシには「声かけ」の重要性を盛り込んでいる。中学生の男女2人が深夜に野外をうろついているのを見かければ大方が不審に感じるはずで、通りかかった大人が一声かけていれば助かっていたかもしれない。
 しかし、現代社会では人と人の関わりが希薄になりつつある。都会では近所にどんな人が住んでいるかさえも分からず、日高地方のような田舎でも「もう日が暮れたから早く家に帰りなさい」と子どもたちに注意する大人が少なくなった。「他人に干渉せず」という風潮が強まり、地域の住民が監視するという機能が低下している。
 今後、ますます防犯カメラの役割が重要視され、犯人逮捕につながる情報だけでなく、もしかして普段からの子どもたちの行動さえもカメラを通じて見守るような時代がくるかもしれない。(雄)

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