徳本上人ゆかりのそば栽培へ

 日高町観光協会内徳報会(金﨑昭仁会長)の会員が、江戸時代の念仏行者・徳本上人(1758~1818年)の生誕の地である志賀の久志地区で、上人ゆかりのそば栽培をスタートさせる。平成29年10月1日の徳本上人200回忌法要に向けた取り組みの一環で、偉業を広く知ってもらうとともに、そばを使った土産品開発や遊休農地活用に役立てる。ことしは9月1日に種をまき、11月下旬の収穫を目指している。
 現在でも全国に多くの信者がいる徳本上人は、27歳で出家した後の想像を絶する荒行が有名で、晩年には俳人小林一茶と一緒に信州を旅した。一茶は、徳本上人の一日の食事が一合のそば粉であることを知り、驚いて詠んだ句が「徳本の腹を肥やせよ蕎麦の花」。そんなゆかりのそばに徳報会が目を付けた。
 栽培場所は、久志の浄土宗鎮西派紫雲山誕生院(畠山澄男住職)の近くにある、徳報会会員所有の遊休農地300坪(1反、990平方㍍)。信州大そばという品種を使用する。去る23日には現地で草刈り、電気柵設置、肥料やりなどを行った。種まきは9月1日午後2時から。志賀小学校6年生にも体験してもらい、徳本上人に関する講話もある。比較的暖かい日高町の気候がそば栽培に適しているのかどうか手探りの状態だが、順調にいけば11月に収穫を行い、そば打ち体験や試食会を企画していく。さらに来年度の取り組みとしては、そばやそば粉、あめにするなど地元の土産品として開発を進める。金﨑会長は「200回忌法要に向けてそば作りを通じて徳本上人を知ってもらい、地元のムード盛り上げにもつなげたい。ことしのそば栽培が成功すれば、遊休農地活用へ栽培面積を広げられる。土産品は例えば『名物 徳本そば』などの商品名で販売できれば」と話している。本年度のそば栽培については、徳報会が県の地域・ひと・まちづくり補助事業で38万7000円(事業費の2分の1)の補助金を受けており、徳本上人とそばのゆかりについて記した看板の設置も行う。
 徳報会は200回忌を機に徳本上人の偉業を顕彰し、地域振興に役立てようと3年前に発足。これまでにチラシでPRするなどしており、200回忌の年には多彩な顕彰イベントも企画する。

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