まず相手の立場になって

 ことしで18回目という美浜町社会福祉協議会の夏休み手話教室に取材で参加した。その中で講師の方から「耳が聞こえない不便をみんなで考えてみよう」との話があり、自分も一緒になってどんなときや場所で聴覚障害者が困るのか想像してみた。普段、そういったことを考える時間をとったことはほとんどない。自分の耳が不自由だとすると、朝起きるときに目覚まし時計は使えないな、音楽やテレビを楽しむときにはどうするのだろう、それに夜、大地震等で停電して真っ暗闇になったときは手話も使えなくて避難したり情報を入手したりするのにかなり困るだろうな。少しの時間考えてみただけでも生活に支障を来すことが次から次へと出てきた。実際、参加者の多くが筆者と同じような思いを持ったようで、講師の方が起床には振動で時間を知らせてくれる腕時計があるなどと紹介もしてくれた。
 手の動きで意思疎通を図る手話。この教室では「ありがとう」「お疲れさま」「ごめんなさい」などのほか、野菜や昆虫、果物の表現の仕方をクイズ形式で楽しく教わり、障害者の方も一緒になって和気あいあいと交流した。子どもから高齢者まで、中には毎年参加するという人も大勢おり、聴覚障害者への理解を深める時間となった。
 聴覚障害者のために何かできることはないか。そう考えたとき、無数にある単語、動作などの手の動きを覚えるのはなかなか難しい。しかし、手話をマスターしなくても、できることはいくらでもある。まず、前段のように相手の立場になって考えてみること。相手を思いやる心を持てれば、いままで気づかなかった部分もみえてきて、気を配れるようになるはず。心しだいで行動は変わる。 (賀)

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