人を呼ぶ観光資源をつくる

 先日、テレビ東京の番組「ガイアの夜明け」で、旅行会社のJTB社員が瀬戸内海の小さな島の前島で観光ツアーに挑戦するという内容が放送されていた。自然に恵まれ、きれいな夕日が見られるということだが、これといって大きな観光資源はない。番組では旅行プランをつくり出す取り組みが紹介された。
 具体的には発泡スチロールでつくった手づくりの筏(いかだ)に乗る体験や、海中で発光するウミホタルを観賞する企画などを取り入れた。住民の協力でつくったカボチャ入りのぜんざいも冷やして提供。その地方でしか味わえない料理や体験が行われ、家族連れで訪れたツアー参加者らには「のんびりとできていい」などと好評だった。
 観光資源とは、温泉やきれいな海水浴場、伝統的な史跡だけではない。めぼしい資源がなければ、創出することも可能だ。先日亡くなった、和歌山電鐵貴志川線の三毛猫「たま駅長」もそうだろう。猫を駅長にするというアイデアが受け、国内だけでなく海外の観光客らにも注目を集めた。一日あたり約700人だった乗降客が就任直後の平成19年1月には約17%増加するなど、「たま駅長効果」は具体的数値となっても現れた。
 日高地方は京都や奈良、東京などと比較すると興味を引くような観光資源はない。しかし、京都や奈良にはないきれいな海、郷土料理などもある。熊野古道が世界遺産登録され、紀南地方を訪れる観光客が増えている。今秋までに田辺~すさみ町までの高速道路も南伸し、京阪神からの観光客が多くなるだろう。その間にある日高地方が単なる通過点となっては寂しい。独自の観光メニューをつくり出し、アピールすることが地域を活性化させる。 (雄)

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