保護司の寺井さんに藍綬褒章

 平成27年春の褒章受章者が決まり、日高地方からは四半世紀以上にわたり保護司を務めてきた寺井陽子さん(74)=日高町小池608=が更生保護功績で藍綬褒章に選ばれた。県内では業務精励や社会福祉、調停委員功績で寺井さんを含めて藍綬4、黄綬3の計7氏が受章。伝達、拝謁は5月15日に東京都で行われる。
 寺井さんは元県職員。在職中の48歳のときから現在まで26年間保護司を務め、犯罪や非行をした人たちと定期的に面接を行い、更生を図るための約束事を守るよう指導したりする保護観察、少年院や刑務所に収容されている人が釈放後スムーズに社会復帰できるよう引受人と話し合いなどを行う生活環境の調整、さらに犯罪予防などの各種活動に献身的に従事してきた。
 保護観察活動では17歳から30代後半までの5人を担当。「再び罪を犯さないか、常に祈るような気持ちでかかわっていました」と対象者に親身になって接し、社会復帰を支援してきた。生活環境の調整活動では2、3人を受け持ち、犯罪予防活動についてはとくに薬物乱用防止に尽力。自身が平成8年の設立に携わった日高町更生保護女性会の会長としても長年、地元の日高中学校生徒たちに薬物の危険性を啓発してきた。
 県職員時代は婦人相談員や婦人福祉司、退職後は御坊保健所の嘱託で家庭相談員として、DV被害、児童虐待などのトラブル解決に貢献。平成13年6月からは日高町社会福祉協議会理事となり、21年6月から現在までは会長として地域福祉の向上に力を注いでいる。
 「保護司になった最初のころは、約束した面接の時間を守ってくれなかったりとか、いろんなことがありました」と苦労も多かった。それでも「(以前に担当した人と)偶然出会ったとき、声をかけてくれた人もいました。『向こうから声をかけてくれるというのは健全な生活を送っている証』だと思うので本当にうれしかったです」と振り返り、自身がかかわった人たちの順調な社会生活の知らせをやりがいに活動を続けている。今回の受章には「皆さんのご指導を受けながら、家族の理解もあってやってこれました。あと少し保護司の任期も残っておりますので、少しでも皆さんのお役に立てるように頑張っていければ」と話している。

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