脳に限界をつくらない
- 2015/4/25
- 日高春秋
Jリーグ、横浜FCの元日本代表FW三浦知良選手(48)が今月5日、ゴールを決めた。自身が持つJリーグ最年長ゴールの記録を48歳1カ月10日に更新する得点で、喜びの〝カズダンス〟も披露した。
三浦選手は〝キングカズ〟と呼ばれ、Jリーグが始まった20年ほど前からスーパースター。Jリーガーの平均引退年齢が25歳前後ともいわれる中、いまだに現役として頑張っている。体力的にはピークをかなり過ぎ、限界を迎えるころ。自分の思うようなプレーができなければモチベーションの維持も難しくなり、精神的にも苦しい、厳しいはずだが、まだまだ現役続行の意思を示している。今後どこまでプロとしてピッチに立ち続けられるのか、かなり興味深い。
年が明けてすぐのころ、カズがいくつになっても頑張れる秘訣を特集したテレビ番組を観た。カズは頑張れる秘訣の一つを「体力に限界はあっても、脳に限界はない」と表現。「脳」にはさまざまな意味があるのだろうが、サッカーをやり続けるという意欲、そのための新しいチャレンジなどを比喩したものだろうと思った。
脳に限界をつくってしまえばやらなければならないことに対して、やれない理由を見つけてしまい、実現が困難になる。限界がなければやれる方法を探し当て、達成できる道が開けるというものだ。
スポーツ万能に思えるプロサッカー選手だが、1年前までは〝金槌〟。サッカーの進化のためにはプールトレーニングも必要と、限界をつくらない考えで50歳近くになって泳げるようにもなったという。カズより少し下の年代の筆者。「何か新しいことを」と柔軟な脳を持って、進化を続けたい。 (賀)