かつお節の3氏を後世に

 先日、神奈川県の横浜市を訪れた際、日刊新聞とアイスクリームの発祥の地であることを聞いた。調べてみると新聞では1871年(明治3年)に横浜で創刊された「横浜毎日新聞」が日本最初の日本語の日刊新聞とのこと。この新聞はその後東京へ移り「東京横浜毎日新聞」となり、その後も名前を変えていたが、1940年(昭和15年)に「帝都日日新聞」に合併吸収された。アイスクリームでは、1869年(明治2年)遣米使節団の町田房蔵が横浜の馬車道通りに開いた「氷水屋」で製造し「あいすくりん」という名称で販売したのが、最初のアイスクリームとのことだ。このほかにも横浜は電話、救急車、写真、鉄道、銀行、ビールなどさまざまなものの発祥の地とされている。昔から港として海外文化を真っ先に取り入れてきたことが大きいのだろう。
 筆者が担当している印南町でも発祥の地としてPRを進めているものがある。かつお節だ。中でもかつお節考案者と言われる角屋甚太郎、かつお節製法を現在のかつお節生産量日本1位の鹿児島県枕崎に伝えた森弥兵衛、千葉千倉・伊豆へ伝えた印南與市の3人。町文化協会で以前から、研究・周知を進めているとともに、最近では記念石碑の建立に向けた寄付集めも行うなど、江戸時代の3人の活躍を後世に残そうと取り組んでいる。
 文化協会の坂下緋美会長によると印南漁民がかつお節を伝えた3地域では、それぞれの偉人を大切にしているようだが、肝心の印南町ではまだ知らない人も多いという。町にかつお節産業が残っていないため、直接的に地域活性化につなげるのは難しいかもしれないが、地域の誇りの一つとして大切に伝えていってもらいたい。  (城)

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