人口減と子育て環境の変化

 現在、約1億2800万人と言われる日本の人口。しかし、国立社会保障・人口問題研究所によると、2030年には1億1522万人、さらに45年後の2060年には867万人と、1億人を割るそうだ。県内の人口推移予測でみると、現在の約95万人から10年後の2025年には84万6000人、2030年には79万3000人、2035年には73万8000人と、減少の一途をたどるという。全国の各都道府県よりも減少率が高い。
 日高地方でみても、30年ほど前と比べると出生率は激減し、高校のクラス数も半分程度に減っている。中学校では野球やバレーボールは隣の学校と合同でしなければならないという学校が増え、「子どもの数が減った」という声がよく聞かれる。
 人口減の大きな要因は出生率の低下だが、子育ての環境もクローズアップされている。核家族が増え、両親は共働き。小学生低学年の子どもを持つ家庭では、田舎でも学校が終わる時間から子どもを預ける児童保育の制度が普及。昔なら祖父母らが子どもと過ごしたり、近所の友達と一緒に山や川で遊んだりしていたが、最近はそうもいかなくなったようだ。親や家庭とのつながりが希薄になりがちで、子どもたちを取り巻く環境が変わっているのは確かだ。それが少年の凶悪犯罪の増加につながっているのかもしれない。
 もうすぐ本格的な開花が始まるサクラも、人間と同じような悩みを抱えているようだ。近年は子孫を増やす花数が減少しているということを聞いたことがある。真実かどうかは分からないが、「騒音などがストレスとなっているのではないか」と、生育環境の変化が一因として挙げられている。華やかできれいな花にも、人間にも、将来が憂慮される。  (雄)

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