命の尊さ教えるのは大人の責任

 小学校の教諭が学校の授業で、後藤健二さんがイスラム国に殺害されたとされる画像を児童に見せていたニュースが全国で数件あった。非人道的なことをしてほしくないという思いがあったとのことだが、まったく理解できない。命の教育がとくに重要になっている昨今、惨殺された画像を見せて何を感じろというのだろうか。常識を逸脱した個人的な考えを子どもたちに押しつけた、といわれても仕方ないだろう。済んでしまったことをどうこういっても仕方がないが、子どもたちが精神的ショックを受けていないと願わずにはいられない。
 命の教育という面で、以前から気になっていたことがある。取材で小学校へ足を運ぶ機会が多いが、動物を飼育している学校が非常に少なくなったことだ。先日の大手新聞でも取り上げられていたが、動物の死に触れることで命は限りあるものだと学び、日ごろの世話や新しい命の誕生で尊さを感じる。そんな貴重な機会が失われているように感じる。鳥インフルエンザ等の感染症の影響もあり、子どもへのリスクを少しでも減らそうと敏感になるのも確かに分かるが、できることなら動物と触れ合う機会を持ってほしいと願う。
 ゲームのコンティニューのように、命は生き返ると思っている6年生が、全国のある小学校での数年前の調査で2割もいたという報道に驚いた。ゲームの影響かはわからないが、こんなことは10年以上前からいわれているにもかかわらず、いまだに改善されていない現状が問題だ。命の尊さを教えていないわれわれ大人の責任であろう。命のぬくもりを感じる経験は、バーチャルではなく人や動物との触れ合いで生まれることを再認識したい。      (片)

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